ひらログ

おひまつぶしにどうぞ。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

思い出す事など

きわめていじけやすい性向ゆえ、一部の、昔の人を歌う歌を受けつけません。いつか誰かとまた恋に落ちても、のいつかの誰かにはなりたくない。「そいつを忘れたらおいで」と拗ねてしまいます。かといって、忘れさせてやる気概もない。五代くんと響子さんのゆ…

たつた一つの表情をせよ

「笑顔が一番」とはよく言ったものだけれど、これは根拠に乏しいと考えます。呆れている天海祐希も、誇らしげな吉瀬美智子も、無表情な松嶋菜々子も、生意気を言う米倉涼子も、神妙にしている仲間由紀恵も、呆けた顔の壇蜜も、怒り狂う柴咲コウも、泣き叫ぶ…

いつか王子様に

お姫様よりは王子様になりたい子どもでした。一緒に暮らすなら、相手は可憐なお姫様のほうがよかったのです。それに、王子様を待っているお姫様になるのはいやでした。迎えに来てもらうより、こちらから行きたかったのです。 守られるとか、抱かれるとか、ふ…

好きなことばは?

「好きなことばは?」という質問は、その発話の意図がわかりにくいです。いつ、だれから発せられるかといった背景を度外視して、語句そのものを好きにはなれません。あいつが「ばか」と言ったら許さないが、あの子の口からはぜひ聞きたい、ということもある…

一心に味わえ

仮に、タグをつけたまま裏返してTシャツを着ていたとしても、両方の鼻の穴から鼻毛が出ていたとしても、愛しい人のその姿はきっと愛しいことでしょう。けれど、イヤホンをつけたまま牛丼を食べるところを見たら、百年の恋も一時に冷めるだろう、と向かいの…

机上論

学習机の上に、ものをいっさい置かないようにしています。棚と電気スタンドも、すっきりさせたくて取り外しました。しかたなく置いてあるのは、ただちに片付けねばならない課題だけです。したがって、締切間際のレポートを抱えているいまは、紙と本が山積み…

「きらい(すき)」

女の子は好きだけれど、うまくしゃべれる相手は限られています。私がことばを額面通りにしか受け取れないせいです。愚直に「そうだね」とうなずいてうなずいて、このままいけるかと思いきや、「そんなことないよ」が模範解答となる場面でしくじります。 「も…

ポストチラリズム

道路に面した衣料品店の駐車場をバスから見下ろすと、ひとりの女の子がお召し替えの真っ最中でした。中学生であることは学校名入りのジャージからわかります。少女らはみな、服のなかで服を着替える早業を身につけているものです。素肌を見せることなく器用…

君はあのときの

「お砂糖はおひとつでよろしいですか?」に「ふたつください」と答え続けていたら、はじめから紅茶にふたつ添えてくれるようになった店員さんがいました。「おふたつで?」と笑いかけられるのが好きでした。 私のごとき「奥手なおじさん」は「店員が親しげに…

7時77分

インターネット上のレポートの提出期限は23時59分59秒。私の受けてきた授業はすべてそうでした。一日が終わるぎりぎりまで悪あがきを許してくださる先生のお気づかいにお応えすべく、58分ごろまで戦います。ただし、1秒でも締切に遅れたらおしまいです。デジ…

汚れたノート

講義のノートは手書きで取ります。ペンで字を書くのと、白い紙を汚すのが好きなのです。 思い返してみるとおかしなことに、書き損じを許せない小学生でした。きれいに消せなかった間違いのあとが目につくと、そのノートがまるごと気に入らなくなって、2、3…

こぼれるほど

徹夜でレポートを書こうと思い立って、カルーアミルクを作って、気分よく飲んで、そのまま寝入るのが、習慣になりつつあります。早めに設定しておいたアラームが鳴った1時間後くらいにようやく起きるところまでが、お決まりの流れです。 よくカルーアミルク…

ハイポテンション

どうやら血圧が低いらしいです。病院で測ってもらったところ、たしか90/60mmHgほどでした。深刻な病気ではないので、ほったらかしにしています。深刻ではないゆえに、かえって長い付き合いがつづいています。 腐れ縁の相手がほかにもいました。貧血です。採…

お勉強のしかた

日本漢字能力検定の2級に合格しました。受験のきっかけは単純です。準2級の保有者に張り合って、ひとつ上に申し込みました。取得した資格をなにかに役立てる予定はとくにありません。 とかく不純な動機から始めることには熱くなれます。試験勉強のようなお…

暗くして

「こだひらのツイートは自然主義だ」と幼なじみが言いました。文学史を聞きかじっただけの高校生のころでしたから、田山花袋の『蒲団』を念頭においてのことでしょう。そんなことはじめて言われたよ。 自然主義に傾いているつもりはありませんが、自分のこと…

SとMと

この店ではSとM、それからL。きのう入ったところはMとLだけ。最近よく行くところはRとL。いつも混んでいるあそこではS、T、G。飲み物を注文するだけの手続きに緊張がともなうのは、ひとつにはこれらの複雑なサイズ表記のせいでしょう。 しかも店舗…

ストレンジャー

私に話しかけてくる見知らぬ人は、きまって歳上の女性です。たいていはカフェかバス停で。たまに劇場で、100円ショップで、橋の上で。 さまざまな場所で交わした数々のなにげないことばのうち、いつまでも覚えているものがあります。楽譜をテーブルいっぱい…

ささやきあって暮らしたい

話し相手に「え? なに?」と聞き返されることが一連の会話のなかだけで何度もあって、すまなく思います。声が低いうえに小さすぎるようです。聞き手からしてちょうどよい声の大きさで話すと、自分には少しうるさくて困ります。 大きな声を出すのは、私にと…

ベテランペーパードライバー

運転の話になると、下手そうと必ず言われます。気遣いのできる同級生からは「車に乗っているイメージはない」と、やんわり。そしてそんな優しい物言いをする人はまれで、ほかには「あ。ってぶつけてそう」とか、「気づかないうちにやってそう。なんかバンパ…

「表紙に騙された」とはまた別の

探し物が苦手なので、図書館には目当ての資料を予約してから、受け取りに行きます。借りるのはだいたい、実物はおろか表紙の写真も見たことがないような本です。したがって、カウンターで手渡されるのは純然たる初対面の相手。なんとも現代的な待ち合わせの…

待つ

「サンダルを履いているのに爪になにも塗らないのって、全裸で歩くより罪深いらしいよ」と妹に教わってから、サンダルを履かなくなりました。サンダルは好きですし、また履きたいです。それなら、無知を装って罪を犯すなり裸の爪になにか着せてやるなりすれ…

ほんとうは造作なく声をかけたい

仲のよい人が同じバスに乗り込んできたのに気づきながら、声をかけませんでした。一昨日のことです。なにごともなく逃げおおせたので、私の勝ちとします。降り口のところでうしろから肩を叩いたらびっくりしてくれて、たいへん満足しました。具体的にどのあ…