ひらログ

おひまつぶしにどうぞ。

机上論

 学習机の上に、ものをいっさい置かないようにしています。棚と電気スタンドも、すっきりさせたくて取り外しました。しかたなく置いてあるのは、ただちに片付けねばならない課題だけです。したがって、締切間際のレポートを抱えているいまは、紙と本が山積みになっています。それらも作業をするときには床に下ろします。

 部屋に人間味がないと家族には評されました。とはいえ、なにもないのは机の周りだけです。いただきものの卓上カレンダーやアクセサリーなどは、たんすかローテーブルの上に置いて、飽かず眺めています。フェンダーのベースもあります。飲みかけのペットボトルも、テーブルタップもあります。なにが足りないというのでしょう。猫か鉢植えか。

 机上だけは砂漠みたいにしておきたいのです。ほかの色が目の前にちらつくのには我慢なりません。この極端な気の散りやすさは、病か呪いではないかとときどき思います。坂口安吾の汚い仕事部屋に、というよりあの部屋でものを書くことができた彼に憧れます。